
高炭素鋼
(1)この材質にめっきするときに必要な処理
・ベーキング処理(脱水素処理)
・サンドブラスト
(2)処理を必要とする理由
炭素鋼(たんそこう、carbon steel)とは、鉄と炭素の合金のことで、炭素鋼のうち、C含有量が約0.3[mass%]以下を低炭素鋼、約0.3~0.7[mass%]を中炭素鋼、約0.7[mass%]以上を高炭素鋼と呼ぶ。高炭素鋼や特殊鋼の一部(炭素含有量の多い材質)のものは、酸処理やメッキ工程 で、浴中で発生する水素を素材中に吸蔵して素材が脆くなります。この現象を水素脆性 といい、水素脆性を起こした素材は割れやすくなり、バネ材では致命的な欠陥となってしまう恐れがあります。そこで、この脆性を除去するには、めっき後のベーキング処理が必要です。
また、切削加工後の熱処理によって生成された強固な酸化被膜(通称:黒皮)を除去するために、通常は酸浸漬によって除去しますが、長時間の酸浸漬によって高炭素鋼の場合水素脆性を引き起こす可能性があるので、前処理としてショットブラストによる機械的な除去を行うこともあります。
(3)処理の説明
ベーキング処理
めっき後に加熱処理することにより吸蔵された水素を放出させる処理方法で、一般にベーキング処理は、めっき後、4時間以内に180~200℃、1~4時間と大変な熱と時間を要します。しかし、水素脆性を除去するにはかかせない処理方法です。
ベーキング炉→
サンドブラスト
切削加工後の熱処理によって、製品の一部分には強固な酸化被膜を機械的に除去する方法です。処理方法はサンドを機械的に吹き付け除去します。その結果、酸化被膜は除去され、さらに表面が粗れることによる密着性の向上も図れます。しかし、装飾めっきなど美観が必要な場合はサンドブラスト処理後、研磨等の追加工程が必要です。
サンドブラスト→



